囁く影

The Curse of the He Who Whispers   1946

<殺人クラブ>にフェル博士のゲストとして参加することになったマイルズ・ハモンド。しかし当日クラブにはクラブのメンバーは来ておらず、他のゲストのリゴー教授と新聞記者のバーバラ・モレルのみ。しかしマイルズはそこで、リゴーからとある不可解な話を聞くこととなる。

 革業者で資産家ハワード・ブルックには一人の息子ハリーがいた。彼は密かに画家をめざしながらも、父親の仕事をつぐことになることを享受しながら生活していた。あるときハリーは彼の家で働く司書のフェイ・シートンに求愛をし、婚約をすることに。しかし、その婚約をした直後から巷にフェイ・シートンに関する醜聞が流れることに・・・・・・

 あるとき、その醜聞を気にしたハワードがフェイととある塔の上階で話をすることに。そこへリゴー教授が訪ねて行くと、階下にはフェイがいて、上でハワードとハリーが何か言い争いをしていると告げ、フェイはその場を去る。上階へリゴーが行くとそこにはハワードとハリーの二人が。ハワードは一人になりたいといい、リゴーはハリーを連れて塔から出て行く。塔から降りたリゴーは近くでキャンプしているもの達が騒ぎ出したことに気づく。そこで慌てて再び塔へと戻るとそこにはハワード自身が持つ仕込み杖によって、刺されたハワードが! 間もなくハワードは死亡。しかしながら、リゴー教授が降りてきてから塔へ上がって行ったものはいなかったはず。いったい誰がハワードをどうやって殺害したのか?

 事件は結局、自殺ということで処理された。その後、ハワードの妻は後を追うように亡くなり、またハリーは戦争によって死亡。フェイは一時は容疑者とされたものの釈放され、その後行方知れず。

 そして6年後の現在。奇しくもその話をリゴー教授から聞いた後、マイルズが募集した図書の整理の仕事にフェイ・シートンが応募してきたのだ。マイルズはフェイと話をし、彼女の潔白を信じ雇うことに。それでも一緒に暮らす、マイルズの妹のマリオンとその婚約者のスチーヴ・カーチスはあまり気乗りがしないようなのであるが・・・・・・

 そしてフェイをやとったその夜に事件が! その日には、フェイが雇われたことを聞き、フェル博士とリゴー教授が訪れる。リゴー教授はフェイを吸血鬼のうたがいがあるとほのめかす。そして突然銃声がして、マリオンの部屋に彼らが駆けつけるとそこにはショックによって瀕死の状態のマリオンが!! なんとかリゴーの手当てにより命をとりとめはしたのだが、いったい何が起きたというのか。現場に駆けつけたフェイはその部屋の状況を見て、顔色を変え、そして行方をくらますのだった。

 しかし、フェル博士はマイルズにフェルの命に危険がせまっているから彼女のもとへと駆けつけろというのだが・・・・・・



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