スティームタイガーの死走


 コハダトーイの小羽田伝介は、幻の蒸気機関車C63の開発を実現させた。そしてそれを、自分の息子でコハダトーイの現社長、小羽田虎志郎によって虎鉄と名づけられた。


 その蒸気機関車の運転手に選ばれた鷲羽が突然失踪した。しかも、雪道についていた彼の足跡が突然途切れ、空中にでも消えたかのように失踪したのであった。


 代理の運転士を雇い、虎鉄は記念式典として抽選で選ばれた乗客を乗せ、東甲府駅から中央線で走らせることとなる。無事に記念式典が終わり、機関車が走り出した後、駅にはその機関車に乗り込むはずであった一人の男の死体が残されていたのだった。


 それとは知らず、快調に走りつづける機関車。しかしその機関車の前に機関車を乗っ取ろうとする二人組が立ちはだかった。機関車は停止し、二人組により乗客たちは追い立てられ、ほとんどの乗客が降車して逃げることに・・・・・・。そんな混乱の中、ある閉ざされていたはずの乗客の一室で一つの奇妙な死体が見つかった。その死体は皮膚が全て剥けており、まるで筋肉の人体標本であるかのような様相をていしていたのだった。いったいどのような凶器をつかえば人がこのようになるのか?


 さらに犯人達は奇妙な要求を小羽田伝介にする。駅のホームでキャンプファイヤーを行い、フォームを使って“はないちもんめ”を行えと・・・・・・


 そして伝介の元に届いてきたある報告が!? 走っていたはずの蒸気機関車が突然、消えうせたと・・・・・・



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