占い師はお昼寝中


「三度狐」
 一人のサラリーマンが辰寅叔父の元に相談にやって来る。なんでも、身の回りのものがなくなるのだという。ゴルフクラブのうちの一本、仕事の書類、ビジネス書。彼は会社で大事な時期にあり、次の課長候補に上がっているという。そんな時期にこのようなことがあり気になってここへ来たと。
 辰寅叔父の占いによるとこれは『三度狐』のせいだという。ただこの狐は三度までしかいたずらをしないからもう大丈夫。家の縁の下を探してみなさいと助言する。サラリーマンは半信半疑で帰ってゆくが・・・・・・


「水溶霊」
 ポルターガイストの除霊をしてもらいたいと、既婚のキャリアウーマンが訪ねてきた。夜、仕事から帰ると寝室が荒らされており、特に鏡台にあった化粧品類の中身が振りまかれていたという。またあるときは、キッチンの醤油とソースがこぼれていて、皿は床にきちんと並べたてられていたという。夫はふだんは家にいるそうなのだが、事件が起きたときにはたまたまでかけていていなかったと。
 辰寅叔父の占いによるとこれは『水溶霊』の仕業だと。この水溶霊は防ぐ手立てがないので引越しなさいと助言する。このポルターガイストの事件に秘められた謎とは?


「写りたがりの幽霊」
 ある大学生が心霊写真を持って、辰寅叔父の元へ相談にやって来る。サークルに行ったとき撮った写真なのだが、三枚の写真の自分が写っている部分に奇妙なものが写っているので除霊してもらいたいと。しかしその依頼者は半信半疑というか、自分の事なのにたいして興味ないというか、少々妙な素振り。
 辰寅叔父の占いによると、単なる地縛霊なので心配するなと、ネガは霊能者の手によって焼いてもらえばよいと助言する。この写真に秘められたいたずらとは?


「ゆきだるまロンド」
 自分のドッペルゲンガーを見たという主婦からの依頼。自分が知らない所で自分そっくりなものが勝手に活動しているという。何の記憶もないのに、他の主婦の人に旅行に行って来たと言った言われたり、宝石店から手袋を預かっていると言われたり、町内会の会長から一緒に旅行に行くはずだったのをキャンセルしていたりということが起こっているという。
 辰寅叔父の占いによると、それは「雪だるま」の仕業だと。雪はもうほとんど溶けているから今後そんなことはもうないと、依頼者に助言をした。さて本当のところはドッペルゲンガーの正体とは?


「占い師は外出中」
 辰寅叔父の留守中に依頼人が来てしまう。何を誤解したのか美衣子を占い師だと思い、話し始めることに。
 二人の老人の依頼人は片方の家に幽霊がでるようになったので除霊して欲しいという依頼。長男の家族と一緒に住むようになってからその怪異は始まったという。血だらけの幽霊が出没するようになったという。目撃者も一人ではなく、家族のみんなが見ているというのだ。
 辰寅叔父の代わりに占いをすることになった美衣子。その話しから、自分なりに思いついたことをもとになんとか占いを行う。美衣子いわく、それは「家守りの霊」だと。幽霊ではなく、家を守るための霊であるから心配するなと言い、依頼人をなんとかさばききる。
 美衣子が感じたその話しの裏とは?そして辰寅叔父にその話しを聞かせると叔父は!?


「壁抜け大入道」
 一人の小学生が壁抜け入道を見た! と、相談に来た。その入道を見た場所は父親が働く工場であり、しかもその日工場に強盗が入り、現金を持ち去られたという。そしてその容疑は鍵を持っていたことから、少年の父親にかかっているという。少年は父親の無実をはらすべくそのとき見た入道の存在を皆に打ち明けるが信じてもらえない。そこで占い師の辰寅を頼ってきたという。
 辰寅は占いにより、「ダイダラボッチ」のせいだというと少年は怒って帰っていってしまう。何かわかっているのに世間に対して背をむける辰寅の態度に美衣子は怒り出してしまう。しかし結局は辰寅叔父がその事件を解明することに。さて、大入道の正体とは? そして現金を盗んだものとは?




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