一言、二言

過去の一言、二言
 2007年11月28日  色々なタイプの本を
 本日の購入本
 「人形が死んだ夜」 土屋隆夫(光文社)
 「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎(新潮社)
 「セル」 スティーヴン・キング(新潮文庫 上下)
 「殺しのパレード」 ローレンス・ブロック 二見ミステリ文庫

 なんと土屋氏、90歳になっての新刊。さすがにこの作品で筆を置くそうであるが、60年もの間、現役でいたというのはすごいこと。

 伊坂氏の本を読むのは久しぶり。帯に書かれた内容を見たところ、ミステリっぽいような気がしたので、今作は購入。

 キングはもう筆を折るのかと思っていたのだが、そんなことはなく、実際にこの作品のほかにもどんどんと書き上げているようである。この作家もまだまだ現役。

 ブロックも、そういえばもうそろそろ70歳になるはず。この作家もまだまだ描き続けてくれそうである。殺し屋ケラー・シリーズはこれで3作目。2作目は長編であったが、どうもこのシリーズとしてはしっくりこなかった。今作は短編集なので、こちらのほうが楽しめそうである。

 2007年11月26日  世界探偵小説全集
 本日の購入本
 「道化の死」 ナイオ・マーシュ(国書刊行会<世界探偵小説全集41>)

 とうとう世界探偵小説全集第四期の最終作品が出版された。当初は、第五期も出るのかと思っていたので、早く最終巻が出ないかなと思っていたのだが、どうもその予定はないらしい。そう考えると発売されるのがもったいないとも思えてしまう。
 今考えると、1994年から第1期の作品が刊行され、そのブームにのって、色々な出版社が海外の復刊ミステリを出版してきた。その流れを考える上では世界探偵小説全集とは非常に重要な企画であったということがわかる。また、現状の復刊ミステリの出版状況を考えると、確かに世界探偵小説全集が続けなくても充分に復刊ミステリが入手できる土壌が広がってきている。そう考えればこの企画が果たした役目も終わったといっても過言ではないのかもしれない。
 ただ、第五期が始まれば当然のことながら集め続けて行きたいと思っているので、新たなラインナップが出るのを密かに心待ちにしながら過ごしてゆきたい。

 2007年11月24日  まだまだ注目作品が
 本日の購入本
 「日本SF全集・総解説」 日下三蔵(早川書房)
 「ミステリ講座の殺人」 クリフォード・ナイト(原書房〈ヴィンテージ・ミステリ>)
 「ノヴェンバー・ジョーの事件簿」 ヘスキス・プリチャード(論創海外ミステリ71)

「日本SF全集・総解説」・・・・・・こういう本、買うのは好きなんだけど、読まないんだよなぁ。でも読まないのわかってて、買っちゃうんだよなぁ。まぁ、そのうち読む事にしよう(たぶん)。

 クリフォード・ナイト、本邦初邦訳! と思いきや、かなり昔に「美女と金猫」(三都書房)という本が出たことがあるらしい。それ以来の日本上陸。まだまだ未訳作品があるそうだが、この作品によって、それらが日の目を見る事になるかどうか!? 期待して読んでみるとしよう。

“ノヴェンバー・ジョー”、木こりの探偵。なぜか、この名前を聞くと悪人のような印象を受けてしまうのは何故? あぁ、そういえば「トム・ソーヤーの冒険」にインディアン・ジョーという悪人が出ていたせいかもしれない。でも、たぶんこの木こりのジョーさんは良い人であると思う。

 2007年11月23日  長崎出版は通販で
 本日の購入本
 「大聖堂の殺人」 マイケル・ギルバート(長崎出版:<Gem Collection>

 結局近くの本屋で見つけることができなかったので、Amazonにて発注。本日、届けられた。
 なんとこの作品、マイケル・ギルバートのデビュー作であるという。この作家に関しては、名前はそこそこ聞くものの、あまり強い印象はない。あとがきをパラッとめくってみると、なんと2006年の2月に亡くなったとのこと。93歳であったそうだ。よって、ミステリ界の重鎮とも言える人なのだそうだが、書くジャンルがあまりにも多岐にわたったため、日本では作品に対する印象が薄れてしまっているようである。
 たぶん、多くの作品を書いていると思うので、それらから代表作を発掘するだけでも大変なことなんだろう。これからも多くの作品が翻訳されることを望みたい。

 2007年11月22日  ランキングが多すぎる
 本日の購入本
 「THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ」 矢作俊彦(角川文庫)
 「ミステリが読みたい! 2008年版」 早川書房編集部編(早川書房)

「ロング・グッドバイ」遍歴
 2005年度版「このミス」でとりあげられたときにハードカバーで購入
 二村シリーズが角川文庫で復刊されるということを聞く(← まずはこちらを読んでから)
「リンゴォ・キッドの休日」「真夜中へもう一歩」復刊(← 一応、これらは読み終えた)
 これでいよいよ「ロング・グッドバイ」にとりかかれる(← 準備はできたがそのまま放置)
 やがて、「ロング・グッドバイ」が文庫出ることを聞く(← 文庫のほうが読みやすいかなぁ、と思ったり)
 結局、文庫版も買ってしまう(← これを読んで三部作完了と、ただしいつ読むかは未定)


 あと、問題の「ミステリが読みたい! 2008年版」であるが、パッと読んだ感触としては「このミス」と同じのが先に出ちゃったよ、という感じ。
 わざわざ同じようなランキング本を出す意義というのが全く見えないのだが・・・・・・。あとの楽しみとしては「このミス」とどれだけランキングがかぶるのかということ。これは今後も色々な意見が出てきそうな問題定義書となりそうだ。それでなくとも、ランキング本が多いと言われているのに。

 2007年11月20日  本日は光文社から
 本日の購入本
 「ダイイング・アイ」 東野圭吾 光文社
 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」 歌野晶午 カッパ・ノベルス

 現在はドラマ「ガリレオ」でおなじみの東野氏。ここ最近は、出す本出す本、映像化されているような気がする。今回の作品もまた!?

 歌野氏の新作であるが・・・・・・買いづらいタイトルである。なんかU-15もののビデオのタイトルみたい。

 2007年11月17日  傑作短編集 らしい
 本日の購入本
 「ナツメグの味」 ジョン・コリア(河出書房新社〈KAWADE MYSTERY〉)

“KAWADE MYSTERY”からの新刊はジョン・コリアという人の短編集。このシリーズではジャック・リッチーやロバート・トゥーイといった優れた作家の作品が紹介されているので、今作も期待してよいであろう。
 ちなみに、このシリーズの次の作品はエリオット・ポールという人の「不思議なミッキー・フィン」。これまた知らない作家の作品。

 あと、もう一冊、長崎出版の<Gem Collection>の新刊が出ているはずなのだが、こちらは見つからなかった。相変わらず、長崎出版の作品は入手するのが難しい。来週あたり、別の本屋をあたってみるか。

 2007年11月15日  たくさん読めるスタージョン
 本日の購入本
 「[ウィジェット] と [ワジェット] とボフ」 シオドア・スタージョン(河出書房新社<奇想コレクション>)

 スタージョンといえば、一時期はほとんどの本が絶版しており、SF系では入所困難の代名詞ともなっていた作家であったらしい。私がSFを読み始めてからはさほど月日が経っていないので、そういった印象は全くない。それどころか2003年に晶文社から出版された「海を失った男」が出た以降のスタージョン・ブームにのっかった形となり、私にとっては、いつでも読める作家という印象のほうが強いくらいである。
 2003年以降に私が集めたスタージョンの本はというと、

 「海を失った男」 晶文社:晶文社ミステリ
 「不思議のひと触れ」 河出書房新社:奇想コレクション
 「人間以上」 ハヤカワ文庫
 「時間のかかる彫刻」 創元文庫
 「ヴィーナス・プラスX」 国書刊行会:未来の文学
 「輝く断片」 河出書房新社:奇想コレクション
 「一角獣・多角獣」 早川書房:異色作家短篇集第3巻
 「夢みる宝石」 ハヤカワ文庫
 「[ウィジェット] と [ワジェット] とボフ」  河出書房新社:奇想コレクション

 と、これだけある。これだけ読むことができれば、2000年以降の日本においては、スタージョンの本はもっとも入手しやすいSF作家のひとりであると言っても、もはや過言ではないだろう。

 2007年11月10日  あれこれ
 いまさらながらだが、創元社から復刊フェアとして出版されたロバート・シェイクリーの「残酷な方程式」を購入。この作品は元々買うつもりはなかったのだが、今週読み終えた、同じくシェイクリーの「人間の手がまだ触れない」が面白かったので、こちらも購入する事にした。この作家はSF短編作品の名手と言ってよいだろう。しかもわかりやすいSFの。

 あと、昨日購入したマイクル・ムアコックの「剣の騎士 永遠の戦士コルム1」であるが、来年の1月に2巻が出るようだ。このシリーズも、当初はここまで続く予定ではなかったと思うのだが、思ったよりも売れたということなのだろうか。それとも、ここまで訳したのだから、勢いで全部行ってしまえということなのだろうか。
 ふと自分で、ここまで読んだら創元文庫から出ている「ルーンの杖秘録」等のホークムーン・シリーズも読んだほうがいいのではないかと、無駄に迷っている。

 2007年11月9日  竹馬男と私
 本日の購入本
 「竹馬男の犯罪」 井上雅彦(講談社ノベルス)
 「明日の記憶」 荻原浩(光文社文庫)
 「蒼 煌」 黒川博行(文春文庫)
 「パーフェクト・アリバイ」 A・A・ミルン(論創海外ミステリ70)
 「剣の騎士 永遠の戦士コルム1」 マイクル・ムアコック(ハヤカワ文庫)
 「レイディ・イン・ザ・レイク チャンドラー短編全集3」 レイモンド・チャンドラー(ハヤカワ文庫)

 と、色々な本を買ったわけだが、そのなかで一番感慨深いのは「竹馬男の犯罪」。これはそこそこ有名な本であるようで、以前は文庫が売られているのを本屋でよく見かけることができた。そのときには、買うつもりがなかったのだが、何かのレビューで見てから突然購入したくなり、それから本屋で探したものの、いつしか絶版になっていた。まぁ、古本屋で見かけたときにでも買えばいいやと思っていたのだが、それが今回の講談社ノベルスの復刊本に入っていたことを知り、これはとうとう買う機会がおとずれたと楽しみにしていたのだった。
 11月7日に、本屋にいくとさっそく置いてあった(1冊だけ)。他の本を物色し、最後に購入する本を集めてレジに持っていこうと思っていたら、その間に「竹馬男」がなくなっていた。これはもはや縁がないのかなと思っていたのだが、今日、他の本屋に行くと普通に置いてあったので、なんなく購入できてしまったしだいである。
 この復刊フェアの本も4冊くらい積読となっているので、すぐに着手はできないが、ゆっくりとかみ締めて読みたくなるような、私にとてはそんな感慨深い一冊である。

 2007年11月7日  なんとなく買ってみたり、買ってしまったり
 本日の購入本
 「ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子」 宗形キメラ(講談社ノベルス)
 「左90度に黒の三角」 矢野龍王(講談社ノベルス)
 「ありふれた死因」 芦川澄子(東京創元社)

 知らない新人らしきペンネームであったり、合作ユニットというのを聞いていたりしたので、メフィスト賞の新人かと思いきや、なんと二階堂黎人氏とシナリオライターなどの活動をしている千澤のり子氏との合作ユニットであるとのこと。うーーん、なんとなく微妙な感じ・・・・・・でも何故か買ってしまった。

 そして、それほど好きというわけでもないのに、これまた何故か買ってしまう矢野龍王氏の新作。これでもう4作目。そろそろ代表作といえるような作品にお目にかかりたいところであるが、本書ははたして!?

 芦川澄子という聞きなれない人の本であったが、全作品の集大成ということでなんとなく買ってしまった。何気に手に取ったのだがレジへ持っていってびっくり! なんと三千円!! さらには、あとがきを読むと、なんとこの作家、鮎川哲也氏の奥さんなんだとか!!! 結婚後に筆を絶ったとのこと。

 2007年11月3日  秋深し
 本日の購入本
 「紳士ならざる者の心理学」 柄刀一(ノン・ノベル)
 「ひぐらしのなく頃に 第二話 綿流し編 下」 竜騎士07(講談社BOX)

 柄刀氏の最新作は“龍之介シリーズ”。そういえばこのタイトルの短編、なにかのアンソロジーで読んだ気が・・・・・・

 講談社BOXからは「ひぐらし」の続きを。下巻が出たので、これで上巻と合わせて一気読みすることとしよう。でも・・・・・・全部出揃ってから一気よみしたかった気も・・・・・・