中山七里  作品別 内容・感想4

中山七里 短いお話ほぼ全部  短編&掌編&エッセイほぼ全仕事!   6点

2025年07月 宝島社 宝島文庫

<内容>
《掌編から短編ほぼ全部》
 「オシフィエンチム駅へ」 「ふたり、いつまでも」 「『馬および他の動物』の冒険」 「二十八年目のマレット」
 「被告人R365」 「最後の容疑者」 「ZQN再生」 「4/19その日、山崎岳海は」
 「平和と希望と」 「死ぬか太るか」 「盆帰り」 「二百十日の風」
 「リトルインディアの祝祭」 「好奇心の強いチェルシー」 「誰にも言えない犯罪の物語」 「アンゲリカのクリスマスローズ」
 「屋上の戦場」 「残されたセンリツ」 「我が愛しきマンチカン」 「ポセイドンの罰」

《エッセイ・日常》
 「時限爆弾から遺産へ」 「そうだ すずさんに会いにいこう」 「私とクラシック」
 「老メディアは死なず、ただ消え去るのみ」 「転売ヤーよ、どこへいく」 「そのブームは本物か」 「言葉の重量」

《エッセイ・仕事》
 「ムチャぶり光文社」 「能面と体面」 「ムチャぶり光文社ふたたび」 「赤面『人面島』」
 「右も左も上も下も」 「自作解説は恥ずかしい」 「新人さん、いらっしゃい」 「シリーズ怖い」
 「胡散臭いぞ、エクスキューズ」 「才能は悪魔の証明」 「AIなんて知るか、と作者は言った」
 「続・原作とドラマの間には深くて暗い川がある」 「大阪は日本語の通じる外国」 「誤字は赤、誤植は青」

《解 説》
 「ナナオ・アルジェントの世界」 「現代版『東海道中膝栗毛』」 「魔術師から法王へ」
 「佐藤青南は戦略的である」 「赤川スクリューボール・サスペンス」 「憂鬱の下には希望が埋まっている。」

<感想>
 中山七里氏は長編だけではなく、短編・ショートといった作品も数多く出しているのだなと実感させられる。それぞれひとつひとつでは、なかなか書籍化することはできないと思えるが、さすがにこれだけ溜まれば一冊の本にしてよい分量である。

 10ページ以内の短めの作品ばかりかと思ったら、普通の短編作品の分量のものも含まれている。文庫で60ページとか、80ページを超えるものなどもあるので、何気に読み応えのある作品集となっている。若干シリーズに関連するものも交じっているが、基本的にはノン・シリーズ作品集と捉えてよさそうな感じである。

 エッセイや解説は別として、普通に短編集として楽しめる本であるが、基本的にはファン向けの作品集となってしまうのであろうか。さすがにここから中山氏の作品に触れ始めるという人はいなさそうな気がするが。




作品一覧に戻る

著者一覧に戻る

Top へ戻る