一、名探偵と名乗るからには知名度が必要である
一、名探偵は数々の難事件を解決していなければならない
一、ここで採り上げる名探偵とは基本的に本格ミステリの分野に属するものとする
一、名探偵は警察官であってはならない
一、名探偵は探偵を職業としていることが望ましい
一、名探偵の職業は“作家”もしくは前途有望な“学生”であっても可
一、名探偵は強烈なキャラクター(性格・外見等)であることが望ましい
以上、
“名探偵”の条件として提示してきたものを並べてみた。どうであろう、皆さんが描く名探偵と合致する部分はあるだろうか。この条件のすべてが今現在までに登場している探偵のなかにあてはまるのかどうかはわからない。いたとしても極少数であろう。ただ、その極少数の探偵達のみに私は
“名探偵”の照合を与えたい。
今現在、空前ともいえるミステリブームが起きている。しかし、その中で目立っているのはすでに前述してあるが、本格作品の復刊と形態を変えた新しいミステリーの飛躍というものである。いろいろな形にてミステリーに華をそえてもらえることは、それはそれで嬉しい限りである。しかしながら心のどこかではそれは違うといいたくなる部分も確かに存在する。そしてその気持ちが昭和の本格推理小説の復刊という形にて、
“名探偵”を求める気持ちが少しずつにじみ出てきているのではないだろうか。
年代にもよるだろうが、本格推理小説にはまりだしたきっかけとなった作品はなんであっただろう。
綾辻行人氏の「十角館の殺人」か、もしくは
島田荘司氏の「占星術殺人事件」だろうか。それとも
麻耶雄嵩氏の「翼ある闇」であっただろうか。それは人それぞれであるだろう。しかし、今現在のミステリーはそのようなきっかけとなった作品たるものであるだろうか。まったくそういうものがないとは言えないが、それでも私からしてみれば何かが違うのである。ひょっとしたらこれは、はたから見れば、演歌が好きな人が最近の紅白についていけなくなってきたという現象とあまり変わらないのかもしれない。しかしそれでも、あの名探偵たちが活躍する本格推理小説というものを待ち望みたいのである。
結局のところ上記の“名探偵の条件”というのはこういう探偵が活躍する推理小説を私が望んでいるということにほかならないのである。上の条件を満たす小説といっても、とうてい一冊だけでは成り立たず、複数冊にて探偵が活躍しなければならないような条件になっている。しかしながら、やはり私としてはそれを待ち望みたいのである。
気長に待ち続けますので、どうか
“昔ながらの作家の皆様”あのころの魅力とやる気にあふれた探偵小説をお待ちしています。また、
“新しい作家の皆様”どうか
“名探偵”の名にふさわしい探偵を書いてやってください。
Grand U-gnol は本格推理小説を待ち望んでいます
2003年も推理小説界にとって良い年でありますように
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