幽霊射手   カー短編全集4

The Door to Doom and other detections

□奇跡を創り出した男
 ジョン・ディクスン・カーについて ダグラス・G・グリーン


□犯罪と推理の物語
「死者を飲むかのように・・・・・・」
 かつて角笛の館にて、デラ・トレビアの杯からワインを飲んだものが死亡するという事件が起きた。しかし、そのワインには毒が入っていなかったようであり、杯に不穏な曰くが付けられることとなり・・・・・・

「山羊の影」
 バンコランはジョン・ランダーヴォーン卿から奇怪な事件の相談を受ける。その事件とは、閉ざされた部屋から男が消失し、殺人を犯したというもの。しかも死亡した男は厳重に警戒された家のなかにいたにもかかわらず死亡していた。そしてさらに、容疑者は別の殺人未遂事件までもを犯しており、その現場からも消え失せており・・・・・・

「第四の容疑者」
 バンコランはヴィヨン伯爵に呼び出され、殺害されたスパイが持っていたはずの命令書を探し出してもらいたいと依頼される。そのスパイは不倫関係のもつれによって、仮面舞踏会の最中に殺害されたとみなされていたのだが・・・・・・

「正義の果て」
 ジョン・ランダーヴォーン卿とウォルフ司祭が歓談しているところにバンコランがやってくる。そのバンコランがしばらくパリを留守にしている間に、彼の知人が殺人事件の犯人とされ、今にも死刑が執行されるということを耳にする。事件現場から容疑者が出ていくのを目撃したものがいて、どうみてもその容疑者以外に犯行を行なえたものはいないと思われ・・・・・・

「四号車室の殺人」
 列車のなかで起きた謎の事件。ジョン・ランダーヴォーン卿が乗り合わせていたものの、犯人の行方が知れないどころか、どのように犯行を行ったのかもわからない状況。ヴィヨン伯爵が関係者を集めて証言を聞いていたところ、事件に関与していると思われる怪しげな男が連れてこられ・・・・・・


□ラジオ・ドラマ
「B13号船室」
 新婚旅行で乗船した夫婦。船室は不吉な「B13号」室。妻が夫と別れてしばらくした際、夫の行方がわからなくなる。船の乗員に相談するのだが、夫の行方が知れなくなったばかりか、そんな人物は乗船していないと言われることに。しかも「B13号」室など存在しないと・・・・・・

「絞首人は待ってくれない」
 フェル博士が死刑間近となった女囚を助けようとする。女の記憶は曖昧であり、女は元の恋人を射殺した罪で囚われていた。彼女が射殺した現場を目撃したものがいて、逮捕に至ったとのこと。フェル博士は遺留品である被害者のチョッキから真相を導き出し・・・・・・

「幽霊射手」
 孤島に建つ城の持ち主である女性が弓によって射殺されるという事件が起きた。しかも現場には人がいなく、幽霊によって射殺されたのではないかと噂されることとなり・・・・・・

「花嫁消失」
 以前に花嫁が人々の前から突如姿を消したことがあるといういわくつきの別荘。そこに新たに入ることとなった夫婦の妻は依然失踪した女性とうり二つの顔立ちをしていた。そして不吉な雰囲気が漂うなか、再び花嫁が失踪する事態が起こり・・・・・・


□最新の成果に基づくカー研究書 戸川安宣
 あとがき



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