密室は眠れないパズル


 氷川透はミステリー作家としてデビューすることになり、東都出版を訪れる。そこで担当の小宮山と打ち合わせをし、夜も更けてきたのをいいことにアルバイトの上野を交え、酒盛りを始める。(場所は4Fの第二編集部)酒盛りの間、大橋常務が少しの間立ち寄り、また営業部次長の岡本が30分ぐらい酒盛りに付き合う。酒盛りの最中、氷川は5Fにあるトイレへ行くと5Fの第一編集部に女性が二人(津田、水城)残業しているのを見かける。津田は第一編集部員で、水城はデザイナー。二人は印刷の営業マン、南の到着を待っていたのである。やがて営業の南がやってきて簡単な打ち合わせを行い、帰ってゆく。そして津田と水城も引き上げることに。そして第二編集部では小宮山がトイレに出かける。


 12時5分、2Fの営業部に居残る川上。酒盛りから岡本が帰ってきて、岡本は帰るといい、部屋から出る。

 4Fの氷川と遠山は悲鳴を聞きつけ、階段によって2Fへ。そこで刺されている岡本とかがみこんで様子を見ている川上を発見する。そのとき岡本は「大橋常務に刺された」と告げ、亡くなる。(兇器は死体に刺さったまま)電話で警察を呼ぼうとするが電話はすべて不通になっている。そこで、内戦により守衛の金子を呼ぶことに。

 そのとき、氷川はエレヴェーターの方に向かう影を見て、エレベータへ駆け出す。するとエレヴェーターから小宮山がでてきて、扉が閉じたエレヴェーターは上へと向かい6階で止まる。そして岡本の死体を見て驚愕する小宮山。小宮山はエレヴェーターから降りるとき、大橋常務とすれ違ったという。また、このとき、外に出ることができないという南と合流。彼らはビルに閉じ込められたことを知る。

 5Fで津田と水城が帰る準備をし、津田はトイレに、水城はエレヴェーターの前に立つ。

 エレヴェーターが6Fから5Fに移動するのを見て、氷川らは5Fに階段で移動する。そしてそこには呆然とたたずむ、女性二人とエレヴェーターの中の血まみれの大橋常務の死体を見る。(兇器は現場にない)


 現在、外と隔絶されたビルの中にいるのは、氷川、上野、小宮山、川上、金子、津田、水城の八人。確認してもビルの中には誰もいない。犯人は八人の中にいる!


 犯人は、なぜこのビルを外から封鎖したのか?
(封鎖した方法は中から非常はしごをつるし、外から施錠した後にはしごから中に戻り、はしごを捨てるという手段)
 岡本は本当に大橋常務に殺されたのか? また、本当であればなぜ?
 大橋常務は誰に、どのように殺されたのか? そして大橋常務を殺害した兇器の行方は?
 ビルに閉じ込められた八人は自分達で犯人を暴こうと・・・・・・




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