少年たちの密室
高校生の宮下敬太が崖から転落して死んでいるのが発見された。警察は自殺の線で捜査を進めている。
亡くなった宮下敬太の担任の塩澤は自分車で生徒らを連れて宮下の葬式に出席することにした。相良優、香椎紀子、早名由梨江、大塚和也、小谷、城戸の六人。
優はこの集められたメンバーを不審に思う。優と紀子と由梨江は生前の宮下と仲がよく一緒に遊んだことも多かった。しかし不良グループのリーダー格である城戸とその腰ぎんちゃくの小谷らとは明らかに仲が悪かった。また、大塚とは特に何の接触もなく、彼は一人浮いているかのように見える。
担任の塩澤が一人一人を迎えに行き車に乗せ、最後に城戸を迎えに行くと、突如大地震に見舞われ7人はマンションの地下駐車場に閉じ込められることになる。
優は宮下の死に城戸がからんでいると考えている。城戸は父親が土建会社の社長をしており甘やかされて育った。その父親の力をも借り、城戸は学校でも学校の外でもやりたい放題である。優はこの閉鎖された状況をチャンスと捉え、城戸を徐々に追い詰めていき、宮下の死の真相を探ろうとする。
城戸と小谷は車に陣取り、その他は離れたところに場所を移す。そして仮説トイレなどを作り、外部からの助けを待つことにする。車のライトを消し、全員が一旦休むことにする。
そしてしばらくした後、城戸が仮設トイレの近くで頭を割られて殺されているのを発見される。そのそばで呆然と立ちすくむ小谷。小谷は何かを知っているのかひどく怯え、他の全員を避けて車に閉じこもる。
誰が城戸を殺したのかを皆が混乱しながら考える。暗闇の中、狙い済ましたかのようにどうやって? しかも犯人は城戸を仮設トイレで待ち受けていたのだろうか? それとも城戸を呼び出していたのだろうか? しかし、誰にも城戸を呼び出すような機会はなかったはずであった。そうして考えてゆき、時間がたつ中でとうとう車のバッテリーが切れてしまう。そしてさらに小谷の死体が発見されることに・・・・・・
暗闇で考えてゆく中、優はある結論に達する。考えたくもない、信じたくない結論に・・・・・・
そして・・・・・・
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