白銀荘の殺人鬼



 幼い頃の母親による虐待によって人格が分裂してしまった順一。ふだんはぐずでおとなしい順一であるが、もう一方の顔は女性であり、活動的な美奈子。美奈子はある日、自分以外にももう一つの人格、晴代の存在に気づく。そして”二人”は結託して元の人格である順一を乗っ取ろうと計画する。そしてそのために白銀荘で大量殺戮を起こそうと行動を始めて行く。

 従業員:ペンションのオーナ、城ヶ根信也。その妻文子。従業員の小林大介、武田澄江。
 客:堀場建設社員4人連れ 傲慢な、堀場寛太。こしぎんちゃく前田。体格のいい浅野。陰気な黒岩。
   女性3人連れ 金森美千代、友成有子、嶋山佳織。
   親子3人連れ 殺人鬼、立脇順一。その妻清香。二人の子供の遙。

 白銀荘に順一らが着いたときには外は大雪になっていた。そのせいで電話線が切れ、しかも携帯電話をもっているのは順一だけ。順一(美奈子)にとって、かっこうの殺人舞台が整った。

 夜中、順一(美奈子)が風呂に入っていたとき、風呂の様子を見に小林が入ってくる。順一(美奈子)は衝動に駆られ、小林を風呂の外にあった消火器で撲殺し、外の物置小屋へ隠す。風呂場の後始末をしに戻ると、堀場が入れ違いに風呂に! これもバールで殺害。さらに風呂に入ってきた浅野も撲殺。そして順一(美奈子)は気を・・・・・・

 順一(美奈子)は気づくとラウンジに。清香に呼ばれ二人でベッドに、その最中にコードで清香を絞殺。階下のほうで声がするので行ってみると、佳織がオーナーに二人の連れの様子が変だと。そこで順一(美奈子)も連れ添い、三人でコテージへ。すると二人の毒殺死体が!(ひとりは喉も切り裂かれていた)しかも現場は密室!! 殺したのは順一(晴代)なのか?

 佳織は恐怖におののき、すぐにここを出て行きたいと言い出す。そこで警察に知らせるためにオーナーの妻の文子と佳織が連れ立って車でふもとへと向かう。しかし、ふもとへ向かう途中のトンネルは雪崩で閉鎖され、通行止めに!しかも佳織はパニックで吹雪の中へ姿を消してしまう。そして、文子はペンションに帰り、皆にそれを報告する。

 そしてここで、黒岩が風呂場の二人の死体を発見する。残されたものたちで犯人の正体について検討する中、ペンションの温度が下がっていることに気づく。オーナーと二人でボイラー室に行くと、灯油を抜き取られた後が! これはどうやら順一(晴代)の仕業らしかった。そしてここでまた順一(美奈子)の意識が・・・・・・

 順一(美奈子)が気づくと部屋で文子と武田澄江が泣いていた。そこにはオーナーの死体が!これも順一(晴代)が殺したのだろうか?文子と澄江は全く順一(美奈子)のことを疑っていない。黒岩からオーナーの死体発見の様子を探り出すと、オーナーの叫び声が聞こえたときには全員が集まっていた。そして叫び声のほうへ行ってみると、キウイの蔓にぶら下がっていたオーナーの姿が・・・・・・。さらに新たな死体、行方不明の佳織の首なし死体も見つかる。順一(美奈子)はここが大詰めと、残ったもの達の殺害へとかかり始める。しかし・・・・・・生き残ったのは・・・・・・



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