北村薫の本格ミステリ・ライブラリー



T.懐かしの本格ミステリ
酔いどれ弁護士 レナード・トンプスン
「スクイーズ・ブレイ」
「剃りかけた髭」
『エラリー・クイーンからのルーブリックと手紙』
 著者は16歳の少年。著者がディクスン・カーの「ユダの窓」に挑戦して書いた二作。「スクイーズ・プレイ」は被害者ともう一人の人物しかいない場所での事件。当然室内にいた男が容疑者となるのだが・・・・・・。「剃りかけた髭」も同じような内容。しかし、場所は洗面所。これらのどう考えてもそこにいた、ただ一人の者の犯行としか思えない事件を弁護士のレナード・トンプソンが鮮やかに真相(?)を明らかにする。

「ガラスの橋」 ロバート・アーサー
 ひとりの女性がある家に入ったまま行方不明になった。家の周りは一面雪で覆われており、もしも人が通れば必ず足跡がつくはずである。しかしその家に入っていった足跡はあるものの、出て行った足跡はない。そしてその家のどこにも入っていった女性の姿はなかったのだ!?

「やぶへび」 ローレンス・G・ブロックマン


U.田中潤司語る−昭和30年代本格ミステリ事情


V.これは知らないでしょう−日本編
「ケーキ箱」 深見豪
「ライツヴィル殺人事件」 新井素子・秋山狂一郎・吾妻ひでお


W.西條八十の世界
「花束の秘密」 西條八十
「倫敦の話」 ロオド・ダンセイニ 西條八十訳
「客」 ロオド・ダンセイニ 西條八十訳
「夢遊病者」 カーリル・ギブラン 西條八十訳


X.本格について考える
「森の石松」 都筑道夫
「わが身にほんとうに起こったこと」 マヌエル・ペイロウ
「あいびき」吉行淳之介


Y.ジェミニー・クリケット事件(アメリカ版) クリスチアナ・ブランド



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