Grand U-gnol   2007年海外ミステリBEST10


順位タイトル著 者出版社
1位切り裂かれたミンクコート事件ジェームズ・アンダースン扶桑社文庫
2位ウォッチメイカージェフリー・ディーヴァー文藝春秋
3位終決者たちマイクル・コナリー講談社文庫
4位狂人の部屋ポール・アルテハヤカワミステリ
5位虚空から現れた死クレイトン・ロースン原書房
6位悪魔はすぐそこにD・M・ディヴァイン創元推理文庫
7位議会に死体ヘンリー・ウェイド原書房
8位目くらましの道ヘニング・マンケル創元推理文庫
9位ペンローズ失踪事件オースチン・フリーマン長崎出版
10位ハーレー街の死ジョン・ロード論創海外ミステリ

次点 「蛇は嗤う」 スーザン・ギルラス 「怪盗タナーは眠れない」 ローレンス・ブロック 







第10位「ハーレー街の死」 ジョン・ロード(論創社 論創海外ミステリ)

 展開が退屈という欠点はあるにしろ、事故でも自殺でも他殺でもない“第4の可能性”を示唆する凝りに凝ったミステリであることは間違いない。本格ファンであれば、必見の作品といえよう。
内容・感想


第9位「ペンローズ失踪事件」 オースチン・フリーマン(長崎出版 Gem Collction)

 奇妙なコレクションを持つ男が突如失踪するという奇妙な事件の謎にソーンダイクン博士が挑む。証拠を集め、物的検証をするだけでなく、起きた事象から事件の真相を読みとく博士の論理的思考もなかなかのもの。
内容・感想


第8位「目くらましの道」 ヘニング・マンケイル(東京創元社 創元推理文庫)

 クルト・ヴァランダー警部シリーズ、5作品目。今回、ヴァランダー警部の前でひとりの少女が焼身自殺を遂げる。さらには元法務大臣が惨殺されたことから始まる連続殺人事件。ヴァランダー達を惑わす、目くらましの道とはいったい?? 今一番熱い、社会派警察ミステリ。
内容・感想


第7位「議会に死体」 ヘンリー・ウェイド(原書房 ヴィンテージ・ミステリ)

 議会の図面が示されているなかで、犯人がどの部屋を通って、どのように犯罪を犯したのか、読んでいるものであれば必ず推理したくなってしまう作品に仕上げられている。そして、犯人が明らかになった時には、これしかないという方法が示唆されることに。簡潔ながらも非常に明快なミステリ作品。
内容・感想


第6位「悪魔はすぐそこに」 D・M・ディヴァイン(東京創元社 創元推理文庫)

 大学内で起こる連続殺人事件と過去に起きたスキャンダル事件は何か関連があるのか!? 数多くの登場人物が存在するなか、いちはやく真相に到達するのは誰なのか? そしてタイトルの“悪魔はすぐそこに”の意味とは??
内容・感想


第5位「虚空から現れた死」 クレイトン・ロースン(原書房 ヴィンテージ・ミステリ)

“この犯人がすごい”というランキングがあれば、2007年の1位は間違いなし。コウモリ男に透明人間、そしてそれらの怪奇な犯罪者に相対するのは、ドン・ディアボロという何故か警察に目の敵にされ続ける奇術師。これぞ、“怪人対名探偵”ならぬ、“怪人対怪人”の傑作ミステリ。
内容・感想


第4位「狂人の部屋」 ポール・アルテ(早川書房 ハヤカワ・ミステリ)

 不思議な力を秘めているという屋敷のなかで、過去に起きた事件と同様の殺人が起きてしまう! 一見複雑な模様をみせる殺人事件となっているが、ある点に着目することによって、するりと紐解かれてしまうことに。マンネリなどとは決して言わせない、アルテのミステリが2007年も炸裂!
内容・感想


第3位「終決者たち」 マイクル・コナリー(講談社 講談社文庫)

“クローザーズ”、まさに犯罪におけるストッパー。そんな役割を与えられ、ハリー・ボッシュがロス市警に戻ってきた。さっそく彼が扱うことになったのは17年前に起きた少女の殺害事件。“死者の代弁者”たるボッシュは、この未解決事件にけりを付けることができるのか!?
内容・感想


第2位「ウォッチメイカー」 ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 単行本)

 あまりにも強すぎて、並の犯罪者たちでは立ちはだかることすらできなくなってしまったリンカーン・ライムの強力チーム。そのチームに尋問のスペシャリストまでが加わったなかで、彼らに対抗せんとするのは、時計を現場に残していく“ウォッチメイカー”。果たしてからは凄腕の犯罪者なのか? それともヘタレた犯罪者なのか? ディーヴァー得意のどんでん返しにより、展開は読者の予想をはるか上空へと上回ることに!!
内容・感想


第1位「切り裂かれたミンクコート事件」 ジェームズ・アンダースン(扶桑社 扶桑社文庫 2006/11)

 済みません、なんか済みません。2007年のランキングなのに、1位にしてしまったのが2006年に出版されたこの作品。2006年のうちに読んでおけばよかったのだが・・・・・・ただ、どうしても埋もれさせておくのはもったいないので無理やり(といいつつ1位だが)ランキングに加えてみた。
 この作品は、是非とも前作「血染めのエッグ・コージイ事件」と合わせて読んでもらいたい。前作と同じ場所で、異なるミステリが展開される内容となっている。そして今作では「エッグ・コージイ」よりも本格度が高い内容になっている。これは2冊合わせれば、オールタイムベストに入れても遜色のない作品である。
内容・感想









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