Grand U-gnol   2014年国内ミステリBEST10


順位タイトル著 者出版社
1位さよなら神様麻耶雄嵩文藝春秋
2位小さな異邦人連城三紀彦文藝春秋
3位河原町ルヴォワール円居挽講談社BOX
4位経眼窩式植田文博原書房
5位旧校舎は茜色の迷宮明利英司講談社ノベルス
6位風ヶ丘五十円玉祭りの謎青崎有吾東京創元社
7位フライプレイ!霞流一ミステリー・リーグ
8位幻双城事件椙本孝思角川文庫
9位密室の神話柄刀一文藝春秋
10位セブン乾くるみ角川春樹事務所






第10位「セブン」 乾くるみ(角川春樹事務所 単行本)

 SFなのか、ホラーなのか、ミステリなのか、何が登場してくるのか予想だにしない作品集。まさにびっくり箱みたいな短編集。
内容・感想


第9位「密室の神話」 柄刀一(文藝春秋 単行本)

 柄刀氏、久々の新作。今回の密室は、なんと雪と施錠による“四重密室”。しかし、物語はそのトリックを重視するのではなく、意外な動機にあるという・・・・・・
内容・感想


第8位「幻双城事件」 椙本孝思(角川書店 角川文庫)

 プチ「人狼城」という感じ。城のなかで起こる連続殺人に翻弄される主人公たち。犯人の思惑とその正体とは!?
内容・感想


第7位「フライプレイ!」 霞流一(原書房 ミステリー・リーグ)

 戯曲作品を思わせるような、場面固定型ミステリ(固定というほどでもないかな)。舞台コメディー風の展開の中で、徐々に仕掛けられた罠があらわになってくる。
内容・感想


第6位「風ヶ丘五十円玉祭りの謎」 青崎有吾(東京創元社 単行本)

 青崎氏の三作目はシリーズキャラクターが活躍する短編集。ロジックに彩られた学園ミステリを存分に堪能することができる。
内容・感想


第5位「旧校舎は茜色の迷宮」 明利英司(講談社 講談社ノベルス)

 読み始めのイメージとしては、女子高生が主人公で、イケメン二人が登場してきて、ちやほやされるような学園ミステリという感じ。しかし、それが後半には一変してしまう。全編通して出来がいい作品とは言い難いのだが、ミステリとして光るものを感じる小説であることは間違いない。
内容・感想


第4位「経眼窩式」 植田文博(原書房 単行本)

 なんとなくではあるが、ホラー色が前面に出ているような雰囲気の小説。怪しげな登場人物と怪しげな医療。そうした怪しげな描写が物語のラストには一変してしまうことに! 読み終えると、考えつくされた小説であったことに気付かされる。
内容・感想


第3位「河原町ルヴォワール」 円居挽(講談社 講談社BOX)

 読む前はシリーズ最終巻ながらも本の薄さに期待も薄かったのだが、読んでみると“これがなかなかどうして”。意味のなさそうな言及も、最終的にはしかりとはまり込み、まさに予想を上回るできであった。今後の作品にも期待せずにはいられない。
内容・感想


第2位「小さな異邦人」 連城三紀彦(文藝春秋 単行本)

 文句なしの短編小説集。連作というわけでもないのに、ここまで濃密に描かれた作品集というのもすごいこと。他の作家では描けない、大人のミステリ集という雰囲気にやられてしまう。
内容・感想


第1位「さよなら神様」 麻耶雄嵩(文藝春秋 単行本)

 ちょっと奇妙な少年探偵もの・・・・・・と思わせておいて、中盤の作品でズドンとやられてしまう。麻耶氏ならでは悪意に満ちた作品集。
内容・感想







<総評>に戻る    2014年海外ミステリBEST10へ 



Mystery Note に戻る    Top に戻る