Grand U-gnol   2019年海外ミステリBEST10


順位タイトル著 者出版社
1位イヴリン嬢は七回殺されるスチュアート・タートン文藝春秋
2位メインテーマは殺人アンソニー・ホロヴィッツ創元推理文庫
3位ディオゲネス変奏曲陳浩基ハヤカワミステリ
4位首のない女クレイトン・ロースン原書房
5位ネプチューンの影フレッド・ヴァルガス創元推理文庫
6位ザ・ボーダードン・ウィンズロウハーパーBOOKS
7位カッティング・エッジジェフリー・ディーヴァー文藝春秋
8位ケイトが恐れるすべてピーター・スワンソン創元推理文庫
9位訣 別マイクル・コナリー講談社文庫
10位密室殺人ルーパート・ペニー論創海外ミステリ







第10位「密室殺人」 ルーパート・ペニー(論創社 論創海外ミステリ)

 今年唯一の論創海外ミステリからのランクイン。古典本格ミステリらしい、オールド・トリックが炸裂する。トリックのみならず、それが実行されるまでの計画がなかなかのもの。
内容・感想


第9位「訣 別」 マイクル・コナリー(講談社 講談社文庫)

 巻が変わるごとに異なる立場で働くこととなるボッシュ。とはいえ、警察活動を行うことに違いはない。今作では、未決のレイプ事件と、大富豪の息子の行方について捜査する。
内容・感想


第8位「ケイトが恐れるすべて」 ピーター・スワンソン(東京創元社 創元推理文庫)

「そしてミランダを殺す」で有名になったスワンソンの作品。今作がよいか、前作が良いかは人によって分かれるようであるが、個人的にはこちらのほうが好み。新たなアパートに住むこととなったケイトが殺人事件に巻き込まれることに! そして、目くるめく展開が次々と・・・・・・
内容・感想


第7位「カッティング・エッジ」 ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 単行本)

 今作ではダイヤモンドに絡んだ犯罪を捜査することとなったリンカーン・ライム捜査チーム。久々に従来のシリーズらしい、オーソドックスな捜査がなされている。リンカーン・ライムと犯罪者の対決がなされるが・・・・・・当然のことながら、どんでん返しはあたりまえ。
内容・感想


第6位「ザ・ボーダー」 ドン・ウィンズロウ(ハーパーコリンズ・ジャパン ハーパーBOOKS)

 あまりにも本がぶ厚すぎて、上下巻並べると、立方体になるのでは? そんな恐ろしく長い作品であるが、読み終えることができれば満足させられること必至。アート・ケラーの戦いもようやく幕を引くことに! ただ、「犬の力」「ザ・カルテル」からの3部作と考えると、未読の人は気の遠くなる読書となることであろう。
内容・感想


第5位「ネプチューンの影」 フレッド・ヴァルガス(東京創元社 創元推理文庫)

 久々にフレッド・ヴァルガスの作品が訳された。これがまた、なかなかの逸品。ただし、中味は一筋縄ではいかない作品で、警察小説の斜め上をいくようなトンデモ展開が待ち受けている。良い意味でメチャクチャなエンターテイメント作品。
内容・感想


第4位「首のない女」 クレイトン・ロースン(原書房 単行本)

 昔に日本でも紹介されたことのある作品のようであるが、久々の出版ということで、ランキングに掲載することにした。事件が進行しているときは何が何だかわかりづいらいが、解決に至ると、もつれていた紐がほどけるように綺麗な道筋が見えてくる。奇術師探偵グレイト・マーリニが活躍する推理小説。
内容・感想


第3位「ディオゲネス変奏曲」 陳浩基(早川書房 ハヤカワミステリ)

 著者の短編作品を集めたものゆえに、ミステリ以外のものも色々と掲載されている。ただ、そうしたなかでミステリ作品となっている「藍を見つめる藍」「作家デビュー殺人事件」「見えないX」の三作が、それぞれなかなかの出来栄え。これは読み逃すのがもったいない作品集。
内容・感想


第2位「メインテーマは殺人」 アンソニー・ホロヴィッツ(東京創元社 創元推理文庫)

 昨年に引き続き、今年も話題独占!? 自身がアンソロジーで描いたシャーロック・ホームズとは真逆の探偵を創造し、さらにそこに自分をワトソン役として登場させてしまっている。とにかくストーリーが楽しめる作品であり、決して飽きさせない内容となっている。
内容・感想


第1位「イヴリン嬢は七回殺される」 スチュアート・タートン(文藝春秋 単行本)

 新人作家の力技にやられてしまった。同じ日にちを繰り返すタイムループやら人格転移などとミステリとして荒々しい部分は目立つものの、着地点は見事であり、綺麗にまとめられていた。
内容・感想







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