順位 | タイトル | 著 者 | 出版社 |
1位 | 第四の扉 | ポール・アルテ | 早川書房 |
2位 | サム・ホーソーンの事件簿U | エドワード・D・ホック | 東京創元社 |
3位 | 家蝿とカナリア | ヘレン・マクロイ | 東京創元社 |
4位 | 飛蝗の農場 | ジェレミー・ドロンフィールド | 東京創元社 |
5位 | 嘲笑う闇夜 | プロンジーニ&マルツバーグ | 文藝春秋 |
6位 | レイトン・コートの謎 | アントニイ・バークリー | 国書刊行会 |
7位 | 壜の中の手記 | ジェラルド・カーシュ | 晶文社 |
8位 | わが名はレッド | シェイマス・スミス | 早川書房 |
9位 | 最も危険な場所 | スティーブン・ハンター | 扶桑社 |
10位 | 幸福と報復 | ダグラス・ケネディ | 新潮社 |
第10位「幸福と報復」 ダグラス・ケネディ(新潮社 新潮文庫上下巻)
ミステリというジャンルではないのだが、なかなかの秀作なので第10位。内容としては
“ゴシック大河ドラマ”とでもいうべきか。壮大なる恋愛大河小説、たまにはこんな本を読んでみるのもいいだろう。
第9位「最も危険な場所」 スティーブン・ハンター(扶桑社 扶桑社文庫上下巻)
ハンター流、
“黄金の七人”。有無をいわさずアクション巨編、つぼにはまる人にとってはたまらない一作になることまちがいなし。老ガンマンたちに魅せられることまちがいなし。下巻が面白い。
第8位「わが名はレッド」 シェイマス・スミス(早川書房 ハヤカワミステリ文庫)
前半のクライム小説から、後半へといたるにつれて作品への捉え方、見方が変わってくる。その男は何のために、何をせんとするのか!!
ゆがんだ愛と復讐の小説をとくとご覧あれ。
第7位「壜の中の手記」 ジェラルド・カーシュ(晶文社 晶文社ミステリ)
ジェラルド・カーシュの短編集、初お目見え。女王は哀しみ、囚人は絶望し、王は朽ち果て、家来は嘲笑い、人々は絶叫する。
奇妙と怪奇の冒険の数々。この短編には全てがつまっている。
第6位「レイトン・コートの謎」 アントニイ・バークリー(国書刊行会 世界探偵小説全集36)
探偵ロジャー・シェリンガム初登場作。
“レインコート”と間違えることなかれ。自殺したかのような死体が一つ。それを見たシェリンガムは当然のように話を混ぜっ返していくのだった。シェリンガムにばかり惑わされていると、犯人の正体には・・・・・・
第5位「嘲笑う闇夜」 ビル・プロンジーニ&バリー・N・マルツバーグ(文藝春秋 文春文庫)
田舎町にて跳梁跋扈する
“切り裂き魔”。やがて人々はその正体を疑い始める。「あいつがそうなのか? それとも奴か? もしくは“おれ”がそうなのか??」。怒涛の殺人劇の末、最後に嘲笑うのは・・・・・・
第4位「飛蝗の農場」 ジェレミー・ドロンフィールド(東京創元社 創元推理文庫)
男は逃亡生活を繰り返し続け、ひたすら彷徨う。その男のたどり着いた先は、ある女が罪の意識からひとり隠遁生活を送る“飛蝗農場”。その農場で二人が出会い生活が始められたとき、すべての悲劇がひとつの収束へと加速し始める。脅威の
“ゴシック・ホラー・サスペンス”。
第3位「家蝿とカナリア」 ヘレン・マクロイ(東京創元社 創元推理文庫)
犯人のキーワードは“家蝿とカナリア”。冒頭で語られる小説のヒントは実際に犯人特定のためのすべてが語られていたのだった!! 衆人環視の中でおこる劇中の殺人。
犯人は誰? 今年のフーダニット決定版。
第2位「サム・ホーソーンの事件簿U」 エドワード・D・ホック(東京創元社 創元推理文庫)
不可能犯罪短編集の決定版。ここまで集められたら文句のいいようなどはない。「T」に比べて質が落ちているなどとはいわせない。ホーソーン医師が今日も事件へと立ち向かう。医者より葬儀屋のほうが儲かりそうなこの村で!!
第1位「第四の扉」 ポール・アルテ(早川書房 ハヤカワポケットミステリ)
幽霊屋敷における数々の奇妙な事件の真相は!? 事件の謎もさることながら多重構造の構成にまでも惑わされてしまう。何が起こるのかわからない、
本邦初ポール・アルテの快作ここに登場せり。ツイスト博士は如何に? ツイスト博士は何処に?
自分で決めたラインナップながらも、あまり面白みがないような気がしないでもない。海外ものも多く読んでいるのだが、2002年に出版されたものに限ると無難なものを抑えただけというようにも感じる。
とはいうものの、
ポール・アルテや
ヘレン・マクロイなどという作家の本を読めたことは十分なる収穫である。少なくとも海外本格ミステリを読むのに困らなくなったということ事態こそが近年の一番大きな出来事なのかもしれない。
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