順位 | タイトル | 著 者 | 出版社 |
1位 | ミレニアム | スティーグ・ラーソン | 早川書房 |
2位 | 犬の力 | ドン・ウィンズロウ | 角川文庫 |
3位 | グラーグ57 | トム・ロブ・スミス | 新潮文庫 |
4位 | リンカーン弁護士 | マイクル・コナリー | 講談社文庫 |
5位 | 虎の首 | ポール・アルテ | ハヤカワミステリ |
6位 | 検死審問ふたたび | パーシヴァル・ワイルド | 創元推理文庫 |
7位 | ソウル・コレクター | ジェフリー・ディーヴァー | 文藝春秋 |
8位 | 死せる案山子の冒険 | エラリー・クイーン | 論創社 |
9位 | 川は静かに流れ | ジョン・ハート | ハヤカワ文庫 |
10位 | 災厄の紳士 | D・M・ディヴァイン | 創元推理文庫 |
第10位「災厄の紳士」 D・M・ディヴァイン(東京創元社 創元推理文庫)
ジゴロの詐欺師が無垢な資産家の女性をおとしいれるという簡単な計画であったはずなのだが・・・・・・結局のところ、誰が誰をだまそうとしたのか? そして事件の謎を解く鍵はいったい!? 近年、日本で注目されつつあるディヴァインが描くサスペンス・ミステリ。
第9位「川は静かに流れ」 ジョン・ハート(早川書房 ハヤカワ文庫)
新進の作家、ジョン・ハートが描く第2作品。主人公の青年は、とある事件により数年離れざるを得なかった故郷へと再び戻ってくることに。しかし、彼が戻ってきたのを待ち狙っていたかのように次々と事件が起きてしまう。主人公が多くのものを失った故郷で、勝ち取ることのできるものはなんなのか!?
第8位「死せる案山子の冒険」 エラリー・クイーン(論創社 論創海外ミステリ)
エラリー・クイーンによるラジオドラマ集の第2弾。前作に比べれば落ちると感じられたが、それでも良いミステリ作品集であることは確か。読んでいない人は前作と続けてどうぞ。
第7位「ソウル・コレクター」 ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 単行本)
リンカーン・ライムのチームを凌駕する犯罪者がついに登場。彼の武器は“情報”。ありとあらゆる個人情報を自由に操るという犯行の様子は、まさに現代社会における新しい犯罪の形を示唆しているようでもある。ライムは無事に事件を解決することができるのか!?
第6位「検死審問ふたたび」 パーシヴァル・ワイルド(東京創元社 創元推理文庫)
続編だからいまいちだろう・・・・・・という心配をよそに、前作を超えたのではないかというような良質のできばえ。ユーモアを交えながら、前作同様にだらだらと続けられる証人たちからの証言。しかし、その証言にはきちんと真相へと導く鍵が隠されているのである。
第5位「虎の首」 ポール・アルテ(早川書房 ハヤカワミステリ)
アルテの作品に外れ無し、と言わんばかりに今年も極上の本格ミステリを堪能させてくれた作品。決してトリック重視というような内容ではないのだが、その練りに練った構造に簡単させられる作品。
第4位「リンカーン弁護士」 マイクル・コナリー(講談社 講談社文庫)
自動車を事務所として各地をまわる弁護士という実在の人物をモデルとして描かれた作品。そして今回はコナリーの手腕による法廷サスペンスを堪能させられる。今後は他のシリーズキャラクタと、どのように関わってくるのかが楽しみでもある。
第3位「グラーグ57」 トム・ロブ・スミス(新潮社 新潮文庫)
「チャイルド44」の続編。ご都合主義の展開と言えなくはないのだが、血筋も凍るような思わぬ展開が続いてゆき、飽きることなく一気に読まされてしまう。前作の終わりで独裁政権にも終止符が打たれたように思えたが、その傷跡は簡単に癒えるようなものでは決してなかった。体制の崩壊による混乱はまだまだ続いてい行く。
第2位「犬の力」 ドン・ウィンズロウ(角川書店 角川文庫)
タイトルの意味は読了後もよくわからないのだが、この小説が強い印象を残すということは確かである。そこに登場する人々の全てがまた印象深い。麻薬カルテルを巡る長大な一代記。
第1位「ミレニアム(1、2、3)」 スティーグ・ラーソン(早川書房 単行本)
今年の1位はなんといってもこれ。ミステリ、社会派小説、アクションサスペンス、コンゲームとさまざまな要素を兼ねそろえた作品。ただ、こういった色々な要素があるのだが、その実はリスペット・サランデルという女性が自身の“人権”を勝ち取ろうとする小説なのである。
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