Grand U-gnol   2020年海外ミステリBEST10


順位タイトル著 者出版社
1位死亡通知書 暗黒者周浩暉ハヤカワミステリ
2位網内人陳浩基文藝春秋
3位素晴らしき世界マイクル・コナリー講談社文庫
4位ザリガニの鳴くところディーリア・オーエンズ早川書房
5位殺人七不思議ポール・アルテ行舟文化
6位石を放つときローレンス・ブロック二見書房
7位死の濃霧中西裕編論創海外ミステリ
8位シャーロック伯父さんヒュー・ペンティコースト論創海外ミステリ
9位壊れた世界の者たちよドン・ウィンズロウハーパーBOOKS
10位その裁きは死アンソニー・ホロヴィッツ創元推理文庫







第10位「その裁きは死」 アンソニー・ホロヴィッツ(東京創元社 創元推理文庫)

 中味はしっかりと本格ミステリしてくれているのだが、肝心の探偵に興味が惹かれないのと、性格の歪んだ登場人物ばかりが出てくるのが玉に瑕。もう少し、普通に書いてもらえないものかね。
内容・感想


第9位「壊れた世界の者たちよ」 ドン・ウィンズロウ(ハーパーコリンズ・ジャパン ハーパーBOOKS)

 ウィンズロウの新作は短編集。シリーズ・キャラクターのオンパレード。思わぬところから出てくるキャラもいるのでお楽しみに。
内容・感想


第8位「シャーロック伯父さん」 ヒュー・ペンティコースト(論創社 論創海外ミステリ)

 一見、子供向きの作品のようなタイトルであるが、これは大人も子供も楽しめるミステリに仕立て上げられている。単にミステリとしてだけではなく、人の生き方を示す作品でもある。
内容・感想


第7位「死の濃霧」 中西裕編(論創社 論創海外ミステリ)

 普通の古典本格ミステリ短編集。なかなか良い作品がそろっているので、一読の価値あり。ただし、シャーロック・ホームズものの有名作品も含まれている。
内容・感想


第6位「石を放つとき」 ローレンス・ブロック(二見書房 単行本)

 マット・スカダー短編集+最新中編。ほぼ、マット・スカダー傑作集というような感じなので、面白くないはずがない。この一冊で、マット・スカダーを存分に堪能することができる作品集。
内容・感想


第5位「殺人七不思議」 ポール・アルテ(行舟文化 単行本)

 不可能犯罪のオンパレード。タイトルの通り、七つもの不可能殺人が、一冊の長編のなかにてんこ盛り。しかもそれらが全て見立て殺人だというのだから、もうお腹いっぱい。
内容・感想


第4位「ザリガニの鳴くところ」 ディーリア・オーエンズ(早川書房 単行本)

 全米ナンバーワン、と言われると最近ではうさん臭く感じてしまうが、この作品に関してはその呼び名に偽りなし。ランキングで上位に挙げられるのも納得の作品。女性のほうがより感情移入できる内容であるかもしれない。
内容・感想


第3位「素晴らしき世界」 マイクル・コナリー(講談社 講談社文庫)

 今年3冊刊行されたコナリーの作品のなかで一推しなのが、この作品。ハリー・ボッシュと新キャラクターのレネイ・バラードが共演する。いつもの2割3割増しで内容が濃い。
内容・感想


第2位「網内人」 陳浩基(文藝春秋 単行本)

 中盤くらいまでは単純なありきたりな内容の作品かと思っていたのだが、読んでいるうちに想像を超えるミステリ作品となっていることに気づかされる。単なるネット・ミステリと思うなかれ。長い作品であるが、中盤くらいまで読み進めることができれば、あとは一気読み必至。
内容・感想


第1位「死亡通知書 暗黒者」 周浩暉(早川書房 ハヤカワミステリ)

 面白い、とにかく面白い。最初から最後まで目が離せなくなってしまったサスペンス・ミステリ。唯一の欠点は、この作品で終わらず、3部作となっていること。ただし、ここでの内容は一応この作品でけりがついているので、この一冊だけでも楽しめる。もう、とにかく読んでもらいたいと、ただそれだけ。
内容・感想







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