順位 | タイトル | 著 者 | 出版社 |
1位 | 卒業生には向かない真実 | ホリー・ジャクソン | 創元推理文庫 |
2位 | 恐るべき太陽 | ミシェル・ビュッシ | 集英社文庫 |
3位 | 吸血鬼の仮面 | ポール・アルテ | 行舟文化 |
4位 | トゥルー・クライム・ストーリー | ジョセフ・ノックス | 新潮文庫 |
5位 | 恐ろしく奇妙な夜 | ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ | 国書刊行会 |
6位 | アリス連続殺人 | ギジェルモ・マルティネス | 扶桑社文庫 |
7位 | ナイフをひねれば | アンソニー・ホロヴィッツ | 創元推理文庫 |
8位 | 処刑台広場の女 | マーティン・エドワーズ | ハヤカワ文庫 |
9位 | だからダスティンは死んだ | ピーター・スワンソン | 創元推理文庫 |
10位 | 死と奇術師 | トム・ミード | ハヤカワミステリ |
第10位「死と奇術師」 トム・ミード(早川書房 ハヤカワミステリ)
海外で現在活躍する作家で、このような本格ミステリっぽい作品を書いていること自体が嬉しい。書店としても、袋とじを入れるほどの力の入れよう。
第9位「だからダスティンは死んだ」 ピーター・スワンソン(東京創元社 創元推理文庫)
近年、ベスト10の常連作家。今年は2冊邦訳されたが、個人的にはこちらをお薦め。良質のサスペンス小説に仕立て上げられている。
第8位「処刑台広場の女」 マーティン・エドワーズ(早川書房 ハヤカワ文庫)
謀略小説のような内容の作品。中盤くらいまで進まないと、どこに到達点があるのかわからない形で進行していく物語。
第7位「ナイフをひねれば」 アンソニー・ホロヴィッツ(東京創元社 創元推理文庫)
こちらもすっかりベスト10常連の作家となったホロヴィッツ。今回は、論理的なミステリというよりも、物語のほうに目を惹かれる作品となっている。
第6位「アリス連続殺人」 ギジェルモ・マルティネス(扶桑社 扶桑社文庫)
「オックスフォード殺人事件」を書いた作家のことを覚えているだろうか。まさかこの著者の作品をまた読むことができるとは。ちなみに個人的には「オックスフォード」よりもこちらのほうがよくできていると感じられた。
第5位「恐ろしく奇妙な夜」 ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ(国書刊行会 奇想天外の本棚)
長編「赤い右手」という作品が邦訳されて、一躍日本で名をはせた作家の短編集。今年翻訳された割には、何故か読みにくかったのだが、それを差し置いても読む価値あり。
第4位「トゥルー・クライム・ストーリー」 ジョセフ・ノックス(新潮社 新潮文庫)
今年一番の問題作といえば、この作品でなかろうか。語られるストーリーどころか、それを書いた著者でさえ信用できなくなるという変わった逸品。
第3位「吸血鬼の仮面」 ポール・アルテ(行舟文化 単行本)
やや粗目なミステリという感じはしたものの、それでもしっかりと古典風本格ミステリを描いているところはさすが。もはや安定したポール・アルテによる本格ミステリ。
第2位「恐るべき太陽」 ミシェル・ビュッシ(集英社 集英社文庫)
今年の隠し玉的な作品といえば、こちら。一見、普通のサスペンス小説のような展開が成されてゆくのだが・・・・・・読み終えた後に二度読みしたくなる驚愕の趣向がなされたミステリ小説。
第1位「卒業生には向かない真実」 ホリー・ジャクソン(東京創元社 創元推理文庫)
本書に関しては、単独でというより三部作の完結編という位置づけで2023年のベスト作品に挙げておきたい。決して読者が望む展開ではなかったと思われる主人公の到達地点には、言葉もでなかった。